金次郎の衣装など
二宮金次郎像が着ている衣装は、大まかに二種類に分類される
@ 小袖の着物に股引 A たっつけはかま(裁付袴)に
江戸時代後期の農家の少年の衣装ですが、なぜかこの二種類があります。 幸田露伴の「二宮尊徳翁」(明治24年・1891年)の中に描かれた挿絵は@ 1910年(明治43年)彫金家「岡崎雪聲」(おかざきせっせい)が作った銅像はA この銅像は、岡崎雪聲の像を元に作られたレプリカ 静岡県掛川駅前に昭和63年に設置されたものです。 その後の銅像・石像・陶像共、それぞれ@とAが混在しているようです。 これは、作者の意匠によるものか、いわゆるデザイナーのような人の影響が あったのではないかと思われますが、詳細は全く不明です。 また、足が右足が前なのか左足が前なのか、本をどちらの手で持っているか という研究もされているようですが、あまり意味は無いように思います。 二本足で立たせるには強度的に不安定なので、足に添わせる形で切株を 付けるという工夫は銅像を除いては、石像等はきわめて初期からあったようです。 また、例外として石像でも初期 に造られた像に切り株がないものもあります。 石工さんによれば二本足のみで自立させるのは背中に大きな薪を背負っているので 全体のバランスを保つ意味でも大変技術がいるようです。 |